ゴールデンコンビ誕生!伊豆の踊子の相手役に三浦友和

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ゴールデンコンビ誕生!「伊豆の踊子」の相手役に三浦友和



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昭和49年9月

 

山口百恵の初主演映画が発表された。

 

川端康成原作の「伊豆の踊子」だ。

 

 

 

 

 

 

同作品は昭和38年に吉永小百合の主演で映画化されていたが、
その時の監督であった西河克己が、百恵の作品でも演出をすることになった。

 

 

 

 

 

「伊豆の踊子」は、それまでなんと5回も映画化されている。
そして、主演女優の顔ぶれが豪華だ。

 

 

田中絹代、美空ひばり、鰐淵晴子、吉永小百合、内藤洋子

 

 

「伊豆の踊子」に主演した女優はその後全員が有名女優として成功している。

 

 

 

 

 

 

 

そこへ新人である山口百恵が大抜擢。

 

百恵にかかるプレッシャーもさぞかし大きいことだったであろう。

 

ホリプロは歌手としてブレイクした山口百恵を女優としても本格的に売り出す決意だったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

山口百恵を主演として始まったこの企画の最も重要な決定事項は、百恵の相手役だった。

 

映画制作会社である東宝は、当時若い男性に圧倒的に支持されていた山口百恵の人気に乗っかる形で、百恵の相手役の一般募集をした。

 

 

 

若者達は「我こそは!」とこぞって募集に応募した。

 

 

 

「百恵ちゃんと友達になる会」などといった実現不可能な活動に精力を注いでいた男達に、今度はほんのわずかではあるが、現実に山口百恵と「友達」に、いや、「恋人」にすらなる可能性が生まれたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

書面で応募した男の数はなんと1万5千人。

 

書類選考を通過して、面接を受けた男達は4千人。

 

かつて類を見ないほどの大規模のオーディションであった。

 

 

 

 

しかも、このオーディション。
誰もが応募できるものではなかった。

 

 

 

応募できる男性の条件は以下の3つ

 

 

 

@年齢 17歳から23歳まで
A身長 170センチ以上
B印象 さわやかな感じ≠ナ大正時代の一高生の雰囲気≠フ男性

 

 

条件Bは自称できるとしても、条件@、Aがある以上、応募できる男性は限られる。
それでも1万5千人もの応募があったのだ。

 

世の男性達が、どれだけこの企画に注目したかがこの数字から伺える。

 

 

 

 

 

 

 

そして、いよいよ最終選考。

 

 

 

 

面接を通過して最終選考に残った男は32名。
その中には「山口百恵を守る会」などで山口百恵に狂っている東大の学生もいた。
他にも13名の大学生がいた。

 

 

 

「とうとう大学生が本当に山口百恵に近づける!」

 

 

 

世間の関心はその1点に集中した。

 

 

 

 

 

ところが・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、相手役はグリコのCMで共演した三浦友和に決定

 

 

 

 

「出来レースやないかい!!」

 

 

 

 

応募した1万5千人の男達はもちろんのこと、
夜の男達全員がそう叫んだに違いない。

 

 

結局は、映画の話題作りに利用されただけだったのだ。

 

 

しかし、それは誰もが納得せざるを得ない結果でもあった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山口百恵と三浦友和

 

 

その後の日本映画史を語る上で外すことのできないゴールデンコンビが、この「伊豆の踊子」で誕生したのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

* YouTube動画「山口百恵史チャンネル」の視聴者様から以下のコメントをいただきました。
貴重な情報であり、百友ファンの皆様に喜んでいただけると思いましたのでコメント主様の承諾のもとシェアさせていただきます。

 

三浦友和がなぜ百恵ちゃんの相手役に選ばれたのか、出来レースだったのか、故・西河監督の著書『「伊豆の踊子」物語』、『西河克己映画修業』に詳しく書いてありますよ。
かいつまんでいうと、監督は一般募集からいい人が出てくるというアテがないので、いろんなルートで候補者を探します。
そんなとき、グリコのテストフィルムが出来上がってきたので、ホリプロの試写室で息抜きのつもりで見ます。
そこで、百恵ちゃんと一緒に写っている友和さんが目に止まります。
テストフィルムはたくさんとってもあるそうで、いろんな表情を見ることができたそうです。
実際、会ってみると、「これはいける」と直感的に思います。
立っている姿が真っ直ぐで爽やかだったそうです。
その頃は重心が傾いているような青年が受けていたのですが、「伊豆の踊子」の学生はそれでは困る、大正時代の青年なので何処かにクラッシックな感じが欲しかったそうですよ。
それで、三浦友和の書類を作って一般公募の中に入れておくように言ったそうです。
東宝は、一般公募の東大駒場の2年生に大ノリです。
原作の旧制一高の二年生は、正に駒場の二年生、話題性もありますからね。
その東大生は名古屋なまりがきつかったので、ダメだと言います。
東宝はクランクイン前日までこだわりますが、西河監督は突っぱねます。
その東大生は、映画のなかで通りすがりの学生として出演しています。
クレジットに名前も出ていますよ。なので、出来レースじゃあないんです。
おまけの話として、その東大生は、ホリエモンの弁護士として、テレビに出ていましたよ。

 

 

 

 


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