昭和の歌姫山口百恵の語り継がれる伝説

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テレビで山口百恵を見ない日はなくなった・・・



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昭和50年

 

山口百恵はファンに向けてこんな年賀状を書いている。

 

 

 

山口百恵の年賀状

 

 

 

 

昭和50年の干支はうさぎ。
山口百恵がウサギのイラストを自分で描いている。
いかにも16歳の女の子が書くような、素朴な年賀状だ。

 

 

毎日多忙なスケジュールに追われている山口百恵は、その時の自分が置かれている状況をまだ把握できていなかったのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

山口百恵

 

 

 

 

 

山口百恵は芸能界デビュー直後の心境を、自叙伝「蒼い時」の中でこう語っている。

 

初めて立ったステージ。場所も、その時に歌った歌も覚えていない。
観客は半分も埋まっていただろうか。それも忘れてしまった。
この会場がいつか観客でいっぱいになり、私は割れんばかりの拍手と鮮やかなスポットライトに包まれる、そんな日が早く来て欲しい。

 

しかし「そんな日」は、山口百恵がそれを自覚できる時間もないほどに瞬く間に訪れた。

 

 

 

 

 

 

デビューから2年目の昭和49年。

 

 

「ひと夏の経験」や「伊豆の踊子」のヒットで山口百恵は大ブレイクしていた。

 

「青い性路線」とも呼ばれた山口百恵に対する異常な人気は、社会現象にすらなっていた。

 

 

 

 

山口百恵

 

 

 

 

そして16歳を迎える昭和50年。
山口百恵は、もはや芸能界のトップスターの座に就いていた。
百恵はもう普通の16歳の女の子ではなかったのだ。

 

 

 

 

正月からテレビで山口百恵の顔を見ない日はなかった。

 

時のトップスターを起用していたフジカラーは、この年の正月版からCMに山口百恵を起用した。

 

第1弾は、あの有名な「百恵ちゃんを守ろう」編だ。

 

 

 

 

山口百恵の正月のCM

 

 

 

 

正月だけに流れた特別バージョンだったが、今でも多くの人の記憶に残っている名作だ。

 

 

その後も歌番組、テレビドラマ等、山口百恵はつねにテレビに出続けた。

 

そして、百恵の人気は、一時的な現象ではなく、その後何年も、いや、引退して数十年経った今もなお続く普遍的なものへと変化していった。

 

 

 

山口百恵

 

 

 

もちろん、この頃の百恵には想像すらできなかったことに違いない。

 

 


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