森昌子の家に居候して付き人?デビュー前に生まれた山口百恵と森昌子の友情
ホリプロと契約し、歌手デビューすることが決まった山口百恵。
しかし、まだ中学2年生であった山口百恵は、芸能活動の前に義務教育である中学校に通わなければならない。
その当時山口百恵が住んでいた場所は神奈川県横須賀市。
通っていた中学校は横須賀市立の不入斗中学校だ。
芸能活動は当然、東京都心を中心に行われることになる。
横須賀市から東京に通うことは不可能な距離ではない。
しかし、中学校の授業が終わってから東京に通って芸能活動をするというのはちょっと無理がある。
そこで、ホリプロは山口百恵が中学3年生に進級するタイミングで、百恵を東京に住まわせることにした。
で、山口百恵が暮らすことになる東京の住まいなのだが・・・
なんと1年前にホリプロから先に歌手デビューしていた森昌子の家に居候をすることになったのだ!
少女時代、風呂なしの長屋で貧しい生活をしていた森昌子とその家族は、森昌子のデビュー曲「せんせい」がヒットしたことで、デビュー直後に東京港区のマンションに引っ越して新しい生活を始めていた。
そこへ、デビューが決まったばかりの中学3年生の見知らぬ女の子が居候する。
今では信じがたいような話ではあるが、アイドルビジネス創世記の昭和40年代にあっては、そういうことも珍しくなかったのであろう。
ともあれ、山口百恵は母親、妹と暮らしていた実家を離れ、森昌子一家と暮らすことになった。
森昌子の家はマンションとはいっても2DKの小さな間取りで、山口百恵に個室など与えられるはずもない。
なんと山口百恵は森昌子の4畳半の個室で共同生活することになる。
山口百恵はともかくとして、デビュー曲がヒットし一躍人気歌手となっていた森昌子がよくそんな生活を受け入れたものだ。
森昌子の家に居候を始めた山口百恵は中学校の授業が終わると森昌子と一緒に仕事場についていった。
いわゆる付き人≠セ。
歌番組などに出演する森昌子の傍で森昌子のサポートをしながら、芸能界の仕事を間近で見て学んでいった。
同い年とはいえ、この時の二人の立場はスター≠ニ付き人
森昌子が先輩風を吹かせて上下関係が築かれていたとしても何ら不思議ではない。
だが、仕事が終わると、森昌子と山口百恵はそろって森昌子の家に帰り、一緒にご飯を食べ、お風呂に入り、一つの小さなベッドの中であれこれおしゃべりをしながら眠りについていたという。
二人は友達になっていったのだ。
のちにデビューした山口百恵はヒット曲を連発し、女優としても数々の映画・ドラマでヒット作を生み出した。
山口百恵の芸能人としての功績は、森昌子のそれを遥かに凌駕するものとなった。
そして山口百恵は伝説のスター≠ニなり、今もなお人々の記憶の中で輝き続けている。
山口百恵が引退してから40年近くの月日が過ぎた。
今でも山口百恵と森昌子はメル友≠ニして繋がっているという。
立場が変わり、環境が変わり、長い時間が過ぎ去っても、今もなお繋がっている山口百恵と森昌子。
二人の友情は14才の時に過ごした一つの小さなベッドの中で、永遠のものとなっていたのだろう。
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